Webライターを始めたばかりのあなたは
- 家で仕事しているし、Webライターが法的トラブルに巻き込まれることなんて、めったにないよね。
- フリーランスが裁判沙汰とか関係ないでしょ?
などと思っていませんか?
実は、フリーランスで働く人・webライターも法的トラブルに巻き込まれる恐れはあります。法的な知識やモラルが不足していたために、最悪の場合損害賠償を請求されるリスクがあるのです。
この記事では、フリータンスで働く人やWebライターが犯しやすい法的トラブルや、知っておくべき対策をお伝えします。
この記事を読めば「なんとなく」の法的知識でwebライターをしているあなたも、ライターが犯しやすい法律について知れます。さらに、ライターに降りかかる法的トラブルがどのようなものかを知り、対策を立てられるでしょう。
看護師ライター歴6年
医療記事年間平均100記事納品
Webライティング能力検定1級(ITリテラシーは学んでいます)
美容クリニック紹介記事・薬用化粧品広告などの記事作成経験あり。
当ブログはアフィリエイトプログラムを利用しています。
Webライター個人が訴えられることはある
Webライターはネット上に公開する文章を書いているため、裁判を起こされ、損害賠償を請求されることはあります。文章を書いて公開することは誰かを傷つけ、権利を侵害するリスクがあるためです。
ライターは業務委託で記事作成依頼を受けているだけだから、
被告にはならないのでは?
いえ、被告にもなりえます。サイト全体の企画をクライアントがして、ライターは業務委託で記事を書いただけだとしても、サイト運営者もwebライターも両方訴えられることはあるのです。
さらに、個人ブログや個人サイトの運営をしている場合、ブロガー・アフィリエイターなど個人が訴えられることもありえます。
私は依頼された受けて記事を書いただけで、指示をしたのはサイトのディレクター。私は悪くない。
とライターが思っても、訴えを起こす原告側が被告としてライターの名をあげたら避けられません。訴えられた場合には被告として対応するしかないのです。
webライターがかかわる法的トラブル
引用文の間違いで起こる著作権侵害
書籍やネットに公開された文章には著作権があり、文章が完成した時点で著作権が成立していますね。
Webライターは記事作成の時に、上位記事を参考にしたり、書籍を参考にしたりする場合はありますが、ルールを守らずに著作権を侵害するとライターも法的に罰せられる場合があるのです。
たとえば、以下のような著作物の引用はルール違反です。
- 他人が書いた文章を自分で考えたように盗用してブログ記事をして公開する
- 文章を引用するときに内容を自分の解釈で勝手に一部変える
- どこからどこまでが引用文かわからないような書き方をする
書籍でもネットの文章でも著作権違反は適用されます。人の文章をまるで自分で書いたかのように掲載すると罰則があるのです。
著作権法違反:
刑法 10年以下の懲役または1000万円以下の罰金。もしくはその両方。
民法 損害賠償の請求 記事の差し止め など
著作物の引用にはルールがあるのです。ルールを守って引用しましょう。
記事作成やSNSで起こりうる名誉棄損罪・侮辱罪
まずは記事作成でのトラブル。
記事作成ではある商品のレビューを書く時、商品の長所ばかりではなく、短所も書くことは多いもの。
私も、レビュー記事では読者に正直に伝える必要があると考え、いいところも悪いところも書いているため、双方を書くことはあります。
しかしレビュー記事で、商品の短所を強めの表現で書いたために、記事の差し止めを請求され「応じない場合は訴える」といわれたブロガーさんの話を聞いたことがあります。記事を書くすべての人に当てはまるケースではないでしょうか。対応しなければ裁判になるリスクがあるでしょう。
また、ライターやブロガーにはTwitterアカウントを持っている人も多いと思います。
誹謗中傷をしているつぶやきにイイネをしただけでも名誉棄損罪・内容によっては侮辱罪が成立する場合もあるのです。誰かを傷つけるような文章に安易にイイネを押してはいけません。
ライター自身も侮辱する内容に同意したとみなされます。
1年以下の懲役もしくは禁固刑
もしくは30万円以下の罰金もしくは拘留または科料
化粧品紹介等で起こる薬機法違反・景品表示法違反・医療広告ガイドライン
看護師ライターは医療系資格があるため、化粧品広告記事やクリニック紹介記事を書くことがあります。医療系の商品サービスの記事作成をする場合、注意すべきは薬機法と景品表示法です。
たとえば薬機法。化粧品広告ではある商品を使用して「シミが消えた」「しわがなくなった」など医学的な効果があるようにうたってはいけません。
医療広告ガイドラインではクリニックでは「当院に通えばガンが治ります」などと治癒の約束をうたってはならないのです。美容クリニックで「当院で施術すれば30歳若返ります」という広告もダメ。
そもそも化粧品自体に医学的な効能や、クリニックでの治療効果は保証できないもの。誤った広告は消費者の不利益となるため、罰せられるのです。
実際に健康食品会社の広告の文言が薬機法に触れ、アフィリエイターが刑事告発された事例もあります。
「文章を書いて掲載しているだけだから法律違反にはならない」などということは無いのです。
クライアントとのトラブル
納期遅れでライターが迷惑をかける
コンテンツ作成で事業をなすクライアントはサイト作成をし、広告を貼るという事業を年単位で計画しています。
サイトのコンテンツ設計・Kw選定をして、ライターに業務を委託して…という計画はすべてスケジュール管理されている。
もしライターの納期が遅れれば、事業計画に影響が出て、損失を与えることも。場合によっては事業自体、頓挫してしまう場合もあります。
経済的損失を与えた時にライターが与えるダメージは大きいのです。
クライアントの情報を漏洩
クライアント側の情報をうっかり漏洩してしまうリスクもあり得ます。例として、以下のようなものがあり、万が一漏洩した場合、クライアントの損失を与える恐れが……
- クライアントが企画しているサイト設計やKWなど事業計画を漏洩する
- ECサイトに関わっている場合、顧客情報の一部が漏洩する
- クライアントのマニュアルを漏洩する
業務委託契約をするときに、秘密保持の契約も結んで気を付けている
から、私は大丈夫!と思っていませんか?情報漏洩は、わざとする人などほとんどいません。思いもかけないところから起こるもの。たとえば、
- SDカードに顧客情報を入れており、うっかり紛失
- カフェでPC作業をしていて画面を横から盗み見される
- パソコンがウィルスに感染して情報が抜き取られた
などのケースがありえるのです。好きな時に好きな場所で仕事ができるのがフリーランスライターの良いところ。
環境に配慮せずに作業すると情報漏洩のリスクがあるのですね。
納品後の報酬未払い・遅延
報酬未払いはライター側が被害者になるトラブル。
私も未払い被害に遭ったことはあります。
しかし、どこに訴えたらいいのかわかりませんし「金額が小さいと仕方がないか……」とあきらめてしまいます。
報酬未払いに限らず、ライターが遭遇するとトラブルには以下のようなものがあります。
- 思っていた内容と違うといわれ報酬の減額を要求してくる
- 納品物に対し、何度も何度も修正を進言し、結局は受け取り拒否をする
- 無料でのテストライティング
- 「報酬は支払います」といいながら、支払いをずるずる延期する
このようなトラブルがあっても、組織に属さないWebライターは相談する場所も報告する上司もいません。自分が被害者になった時にも間に入って対応してくれる人がいないのは業務委託のライターの辛いところなのです。
最悪の場合は損害賠償請求されることも
「Webライターはただ文章を書いてアップするだけだから、損害賠償請求とは関係のないところにいる」と思っている人もいるかもしれません。しかし、ライターも損害賠償請求されることはあり得ます。
- ブログで、ある商品のメリット・デメリットを書いていたところ、商品を販売している会社から売り上げが落ちたからと記事の差し止めを求められる。「差し止めしなければ損害賠償を請求します」といわれた。
- ある記事を書く時に、参考にした参考元のサイト作成者から「コピペです。記事を消してください。消さなければ著作権法違反で訴えます」といわれる。
- 「健康食品が肝臓の状態をよくする」とうたい、販売するときにアフィリアエイターがセールスライティングを担当。表現が法を逸脱していたため薬機法違反により、健康商品を販売している会社・広告代理店からアフィリエイターまで起訴された。
ライターは法的トラブルなど関係がないと思ってはいけないのです。
webライターむけ・トラブルを防ぐための対策
もし訴えられたら対応するしかない
日本は法治国家です。
訴えられて「ライターをしている自分としては法を犯しているつもりはないから関係ない」とはいえません。
「取り調べに応じてください」と言われれば応じなくてはいけませんし、
「訴えます」といわれたら被告になります。「関係ないので無視を決め込みます」とは言えないのです。
Webライターである私たちは「ネット上に文字を放つことは、誰かを傷つけたり、不利益を生じさせるリスクがある」という自覚を持って記事作成をしなくてはなりません。
ITリテラシーは書籍で勉強を
Webライターが訴えられる場合、認識の甘さが原因となる場合があるのです。副業ブーム・コロナ禍以降、Webライターになりたいという人は増えました。
ライターになるのに元手は不要、高いスキルがなくても気軽に始められそう」と思い、ライターの世界に飛び込む人は多いものです。
しかし、
パソコンとはまったく関係がない業種からライターに転職した場合、ITの知識が薄い場合もあります。
私のWebライター仲間には
- 病院で勤務している看護師
- フリーの占い師
- 治療院で勤務する整体師
- 子育て中心で生活をしている専業主婦
- クリニックに勤務する作業療法士
などITとは遠い業種で働いてきた人たちがいます。ライティングコミュニティ内でリテラシーの講義があったとき、「知らないことが多く、恐くて震えました」との感想が多数あったのです。
「簡単に始められそう」と思い、他業種からWEbライターを始めた人ほど、ITリテラシー不足のリスクがあります。(自分も含めてです)
独学でリテラシーを学ぶには書籍が手軽。知識が身を助けることもあります。ライターを始める前にはITリテラシーに関する書籍を読んでおきましょう。
あやぽんさんの書籍は、初心者にもわかりやすくITリテラシーやライター遭遇しやすいネットトラブルを解説しています。読みやすくておススメですよ。
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医療ライターなら医療関連の知識をつける
看護師ライターは美容・医療系記事にかかわることが多いのです。美容ライター・医療ライターがかかわる法律は薬機法・医療広告ガイドライン。正しい知識を身に付けておかなくてはいけません。
化粧品の広告記事を書く時や、医療機関の施術記事を書く時には知っておかなければならないのです。
薬機法では表現として使っていい文言がある程度決まっています。規定の表現から逸脱した表現は使えない。医療広告ガイドラインでも使用できる広告表現位は制限があります。
法律を丸暗記する必要はありません。なんの広告でどんな文言に注意をすればよいのか、正しい知識があれば大丈夫。
私も薬機法・医療広告ガイドラインを遵守した記事のライティングをしますが、法律の文言すべては覚えてはいません。
私は医療広告ガイドラインをプリントアウトして、記事を照らし合わせてチェックしました。
ポジティブライティングを心がける
文字を書いて表現することは、どんなに気を付けていても誰かを傷つけるリスクがあるのです。その自覚は、ライター一人一人が持たなければいけません。
商品サービスをレビューする記事で正直に書くことは、読者の利益になるためもちろん必要。しかし、書かれた対象となる商品には「作っている人」がいる。
「文字を受け取る向こう側には常に人がいるのだ」と考えるときつい言葉で批判するようなことはできないはずですですよね。
炎上を狙って「悪い口コミを書いてください」というクライアントもいると聞きますが、炎上で集まるアクセスに自分のこころは痛まないかと考えたほうがいいでしょう。納得できない仕事はうけないことですね。精神衛生上よくないものですから。
ライティングは基本的にポジティブライティングを心がけましょう
ポジティブライティングとは、物事を否定的側面からではなく、肯定的な側面にスポットを当ててライティングすること。使用する言葉がポジティブなものです。
ポジティブライティングは法的トラブル回避だけでなく、
Webライター自身の心の健康のためにも必要な心掛けですね。
フリーランス用の保険に加入する
もしもに備えてフリーランス用の保険に入っておく方法もあります。
納品した記事が原因でライター自身が被告になった場合や、クライアント側から未払いなどがあった場合に対応してもらえるフリーランスのWebライターにぴったりの保険フリーナンスがあるのです。
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- 請求書を買い取って、クライアントの未払い報酬をわりに支払ってくれる
- 納期を遅延してクライアントから損害賠償請求を受けた
- 情報漏洩や著作権侵害で損害賠償請求を受けた
誰に相談してもどうにもならないと思っていたことが保証してもらえるのは心強いものです。
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プラン名 | 会費 | 安心補償 | 安心保障プラス |
---|---|---|---|
フリー | 0円 | 最高5000万円までの事故補償 | 条件あり※ |
レギュラー | 490円/月 (年払い5580円) | 最高5000万円までの事故補償 +500万円までの業務過誤補償 | 即加入可能 |
プレミアム | 980円/月 (年払い11760円) | 最高5000万円までの事故補償 +500万円までの業務過誤補償 | 即加入可能 |
※フリープランで安心保障プラスに加入するには、3000円を支払いフリーランス協会に加入する必要があります。
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まとめ
Webライターはネット上に掲載される文字を書く仕事をしている限り、法的トラブルに巻き込まれるリスクはあり、損害賠償請求もあり得ます。
トラブル回避対策としては、リテラシーや関連する法律など正しい知識を身に付けておくこと。ポジティブライティングを心がけることです。
トラブルに巻き込まれると時間も精神も消耗します。トラブル回避の対策をきちんとできているか定期的にチェックしましょう。
参考:総務省
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